| ■フランスのフェアトレード規格化の動き フランス工業規格化委員会(AFNOR)は、2005年末にはフェアトレード基準についてまとめ上げる予定になっている。こうした動きに対して従来から基準を持つマックス・ハベラーをはじめとする市民団体からは「基準の陳腐化」として非難の声が上がっている。一方、大手流通業者からはマーケティング戦略として人気の出てきたフェアトレードをより自由に扱えるようになるとの思惑も見え隠れしている。 2002年にFLO主導によりフェアトレードの国際基準が制定されたが、この基準には、なんの法的拘束力もなく、フェアトレード自体が成長してくるにつれ、関係者各方面から不満の声が上がってきた。消費者からは基準がわかりにくい、信頼性に乏しい、また、流通業者からは、品数が増えるに従い、非政府組織の規格では使い勝手が悪いという意見が上がってきた。フランス政府としてはフェアトレードに肩入れする以上は、公的基準を設定して公明正大に基準を運用する必要があり、政府は税制特例措置などの導入も考慮にいれている模様である。 2001年、フランス社会党ジョスパン政権は、AFNORに対してフェアトレード公的基準を検討するように指示を出し、2005年初頭にその草案が関係者に提出されたが、マックス・ハベラーをはじめとする市民団体関係者からは酷評された。 1.生産者に対する最低保証価格が設定されていない。 2.生産者が団結して組合を結成し、交渉権を確保する重要性について明記されていない。 3.フェアトレードの教育的政治的役割についての記述がない。 4.フェアトレードが、従来の国際貿易の不公正な慣行を変革するためのテコなるということが一言も触れられていない。 上記の事項が、市民団体が今回の草案を評価しない理由であるが、公的基準を一旦導入することになれば、当然、彼らの社会的役割は終了するという現実もある。 公的基準は従来の市民団体の基準と比較した場合、穏やかなものであり、一般企業にとっては使い勝手は当然、前者であり、いわゆる基準の2本立て、3本立てとなった場合、貨幣と同様、「悪貨は良貨を駆逐する。」ということになる。すなわち輸入業者や流通業者は、高い基準を求める団体は、コストの面から敬遠するようになり、基準の緩い団体に移行する。ここでは、公的基準がそれに該当する。結論として緩い基準を採用する中間業者の取り分が増えるか、低価格化により顧客を囲い込むということになると予想される。 これは1980年代、ヨーロッパで有機栽培の基準を巡って民間団体の基準と公的基準がぶつかり合った際の教訓である。有機栽培の基準に関し、栽培方法を超えてより厳格に定めていた民間機関は淘汰されてしまった。 基準の設定を巡ってはイタリアの有機栽培製品をプラスチックで過剰包装したものをトラックに積んで運んでフランスのスーパーに並べたものについても有機製品として扱うのは、おかしいという批判があり、同類の批判としてフェアトレードについても流通過程のごく1部分がフェアーになったに過ぎないのではないかという批判がある。こうした観点からフェアトレードに公的基準を導入することには無理があるのではないかといった声が聞こえてくる。 また、フェアトレードでは市民団体本来の意図である従来の国際貿易慣行を変革する、有機栽培では自然とのかかわりを抜本的に考え直すといったコンセプトが骨抜きになることが懸念されている。 農業補助金問題、アフリカ地域の利権を抱えるフランス政府が、アリバイ作りのためにフェアトレードを政策的に利用しようという意図もあり、フェアトレード関係者とは同床異夢の関係にある。この構図は他のヨーロッパ政府についても同様であり、ヨーロッパではフェアトレードのあり方について新たな局面を迎えていると言えるのではないか。今後の展開が注目される。 |
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■フェアトレード・ラベルの創始者バンダルホフ氏がシラク大統領より騎士章受勲
フランス大統領はこの人間を中心に据えた経済システムであるフェアトレードに対して敬意を表し、次のように語った。「先進国の消費者と途上国の生産者の間で社会倫理に基づいた契約を履行していくフェアトレード、この活動が素晴らしい成功を収めていることを頼もしく感じている。」またシラク大統領は次のように言及した。「ますます多くの市民が、より人間らしい経済システムやより多くの人々との連帯感が共有できる形のグローバリゼーションを熱望している。我々はこうした多くの市民の声を既に無視することはできない。」 シラク大統領は「現代においてもっとも徳の高い人物の一人である。」とフランシスコ
バンダルホフ氏を評し、ホフ氏は途上国の多くの生産者を代表してこの名誉ある勲章を頂くことに同意した。氏は、氏の国際的連帯構想を披露した。 その午後、フランシスコ バンダルホフ氏はフランス外務省で行われた世界中の企業の代表者が出席した円卓会議に出席した。この席で氏は将来に資することがない新自由主義政策の弊害について、またフェアトレードがもう1つの違った貿易モデルとなることができる現実的選択肢であることについて演説した。 氏の著書「公正なる世界を構築しよう」(Flammarion社)のなかでホフ氏は、従来の先進国からの支援や開発様式に異議を唱え、フェアトレードの大原則を記述するにあたって氏の大地での自らの経験に基づいて語っている。「フェアトレードは経済を効率化させるだけではなく、社会的環境的に持続性のある経済を発展させていく。こうした観点を経済コストとして捉え、内包していく必要がある。なぜならば人類及び環境が持続していくためにはこうした手段が必要不可欠であるからだ。それゆえ経済改革が必要なのだ。従来の経済手法を一刻も早く改めることが世界共通の目標だ。持続的経済か、それとも短中期的有効性しかもたない経済かの選択と言えよう。 フランシスコ バンダルホフ氏は、初めて先月の5月6日フランス大統領に面会し、その際に氏の著書を手渡した。フランス商業、職工、自由業などの中小企業や消費者連盟を代表するクリスチャン・ヤコブ大臣は、現政権のメンバーとして初めてメキシコにある氏が“労働者神父”として活動している協同組合(UCIRI)において現地訪問を果たした。 |
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| ■ マックス・ハベラー・ラベルの認知度さらに高まる フェアトレード週間に続いて国連がフェアトレードを認めたという快挙によりその知名度はさらに高まるであろう。現在、マックス・ハベラー・ラベルを認知しているフランス人は23%から32%に急上昇。フランス人の2人に1人はフェアトレード製品を既に購入したことがあると答え、ほとんどの人々がマックス・ハベラー・ラベルを信頼しているとの結果が明らかになった。フェアトレード・ラベルとして市民にとっても公的にもその知名度が上昇したと言える。下記にFrancisco
Van der Hoff氏の今回の国連会議参加に関するより詳しい資料を添付した。 多くのフランス人はフェアトレード週間により国際貿易のもう1つのあり方であるフェアトレードについて認知するようになった。最新の調査結果(1)によれば74%のフランス人は既にフェアトレードについて聞いたことがあると回答。昨年の同時期は56%に過ぎなかった。全体で49%のフランス人は既にフェアトレード製品を購入したことがあると回答。このうちの73%の人々はコーヒーを購入したとのこと。フェアトレードを知っているフランス人の67%は既にフェアトレード製品を購入したことがあると回答。 マックス・ハベラー・ラベルがフェアトレードの目印となる マックス・ハベラー・ラベルを認知しているフランス人の割合は同様に23%から32%へと急上昇を遂げている。ラベルは市民にとってフェアトレードの概念と結びつく一番有名な名称となっている。ラベルを認知している人々のうち、57%は既にマックス・ハベラー・ラベル製品を購入したことがあると回答。このうち定期的に購入していると答えた人々の割合は17%から26%に上昇。またときどき買うと回答した消費者は43%に留まった。最後にマックス・ハベラー・ラベルを認知している人々の大半は、小規模生産者に確かな買い付け価格を保証しているとしてラベルに信頼感を持っていることが明らかになった。 今年のフェアトレード週間では、フェアトレードを理解してもらい、フェアトレードが既に途上国の多くの生産者に対して与えてきた展望について一般市民により広く認知してもらうことが目的であった。4月30日から5月15日にかけてフランス全土17都市を9人の生産者が駆け回った。地方で活躍する45団体と500人以上のパートナーが各地方においてフェアトレードに関する2300の催し物を実施した。 来る6月14日にマックス・ハベラー・ラベルの創始者である氏はアナン国連議長を長とする毎年開催される国連グローバル・コンパクトの定例会議にフランス大統領の招きにより出席することとなった。Francisco
Van der Hoff氏はフランス大統領官邸において氏の国際的連帯構想に関する演説を行う予定。その午後には氏はフェアトレードに関する円卓会議に出席して開発経済方式のあり方などを巡って発言することとなっている。この会議はフランス外務省で行われ世界中の企業の代表者が出席することとなっている。 アナン国連議長によるグローバル・コンパクト会議とは企業に持続的発展に取り組んでもらうためのプログラムの一環である。本年度はフランスがこの定例会議の開催国となった。企業150社近くがフランス大統領の招聘を受け、各企業の持続的発展への取り組みを紹介することになっている。 グロ−バル・コンパクトは発展のためのミレニアム目標(OMD)の一環である。2000年に国連加盟国が2015年までに達成するべき目標を定めた。その目標とは、飢餓、教育、乳幼児の死亡、飲料水の確保、医療などに関する8つの事柄に取り組むことにより世界の貧困を半減させようというものだ。2000年から5年たった現在、目標達成猶予期間の3分の1が経過したが、大部分の国においてOMDは達成不可能な状態である。マックス・ハベラーではこうした経緯より「2005年言い訳は聞きたくないキャンペーン」に参加している。 ホフ氏はこうした目標をさらに超えて、自由経済システムに対抗できるもう1つのモデルを提示しようとしている。「私は大統領と招聘を受け入れた理由は、貿易一般について、将来に資することがない新自由主義政策の弊害について、フェアトレードがもう1つの違った貿易モデルとなる現実的選択肢であることについて政治論争のきっかけを作りたいからです。」 オランダ出身の氏は、メキシコIstmo地区の小規模コーヒー栽培者と共に30年来生活している。氏は65歳で神学、政治経済で博士号を持つ。生産者の社会的権利と彼らの環境をより重視した尊厳ある貿易による製品を従来の流通経路に流通させるべきだという考えを持つ。 氏の著書「公正なる世界を構築しよう」(Flammarion社)のなかでf氏は、従来の先進国からの支援や開発様式に異議を唱え、フェアトレードの大原則を記述するにあたり氏の大地での自らの経験に基づいて語っている。 詳しくは |
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| ■バンダルホフ氏フランス政府に呼ばれる ヌーベル・オブザバター(フランス高級週刊誌)2005年5月26日から6月1日号 フランシスコ神父 フェアーとは何か? アメリカ帝国主義を一刀両断する氏は、生産者と消費者の間に連帯感に基づいた新しい形の貿易に関する論理を打ち立てた。この貿易の目的はただ単に市場の論理により価格を決めるのではなく、生産者の努力に応じて報酬を支払うというものである。市場の論理は途上国において生産者を絶対的貧困に追いやっている。もう1つの貿易を標榜する原理主義者は大手スーパーがフェアトレード製品に関与することについて非難しているが、氏によればフェアトレード製品は、より多くの消費者の手元に届くように大手スーパーでも流通するべきであると語っている。尊厳と実用主義の問題であるが、重要なことは氏を悩まし続ける蔓延する貧困を撲滅することである。 フランシスコ神父は貧困の現状に対して慣れることも鈍感になることもなかった。神学と政治経済で博士号を持つフランシスコ神父に最も印象に残っている事柄を語ってもらった。それは神父の祖国であるオランダから友人がやってきて神父の住むメキシコのオハカ地域を案内していた日のことである。2人が村の間を車で移動している際に道路の隅にインディオのおばあさんが薪の上に座り込んでいたのが目に入った。神父は車を止めて、バックさせた。「どこに行くのだ?あなたはいつからそこに座っているのだ?」と神父が尋ねると「私は待っていたが、誰も私のことを気にも留めてくれなかった。」老婦人は神父にそう答えた。彼女は50キロの薪を背負って村までまださらに6時間近く歩かなければならなかった。「社会からの疎外、忘却、搾取。私はその日の老婦人との出会いをけして忘れることはないであろう。後になって必要なのは書物でなく、目を開くことであり、手を差し伸べることなのだとわかった。私が住む山のなかで人々は厳しい生活を余儀なくされている。しかし彼らと共に暮らすことは一種の特権である。彼らの目を見ることは神を見るのと同じだ。」神父はここで一息つき感極まった様子であった。「人生は複雑ではない。観察するだけで充分理解できる。」 当然学習も必要であった。フランシスコ神父は、他者への配慮という才能を苦しいが幸せであった幼少時代から身につけていた。「我が家は貧しかったが惨めではなかった。」16人兄弟の6番目の子どもとして農民の家庭に生まれた。神父の両親は神父が生まれる直前に宗教上の理由からオランダ南部のBraband地区に引越し、わずかな土地に数頭の牛を飼って生活をしていた。「Friseから引越することにしたのは、その地域にカトリック教徒がごくわずかしかいなかったことからカトリック教徒を受け入れる学校がなかったからだ。」兄弟と同様にフランシスコ氏は、学校に通う前に牛の世話や父の農場を手伝うために毎朝4時に起床していた。12歳の時には、こうした厳しい環境にもかかわらず成績優秀であったことから奨学金を支給され、カトリックの寄宿舎に入った。フランチェスコ神父は労作業への情熱を失わなかった。「神は私に祝福するための手を授けてくれたと同時に働くための手を授けてくれましたとジャック・シラク大統領に言いました。」フランシスコ神父は頭脳明晰でもある。1960年代は学生運動の活動家であり、様々な思想を学んだ。「マルクス主義、毛沢東主義、トロッキー主義」フランチェスコ神父は振り返る。「夜、ビールを飲みながら教授たちと議論を重ねたものだ。」専門の神学はもちろん哲学、政治学、文化人類学、経済学を学んだ。次期ローマ法王ベネディクト16世のように大学教授になることもできた。「先進的な考えを持っていた教授たちは共産主義に対する脅威から保守的になってしまった。」 1968年3月にチュービンゲンの学生は学生連盟の代表になった。フランシスコ神父は大学ストを指揮した。次にプラハへ行き、プラハ革命に身を投じた。「4月に戻ったとき中国人の大司教より神父になるように命じられた。私は新しいアイデアに対してとても敏感であった。」長髪に新しいアイデアはこの時代の特徴でもあったが、ここに働く神父が誕生した。「教会から独立しなければならない。これこそが良い司教であるための唯一の方法である。」1969年に生活のためと奨学金返済のために若い司教はカナダに教師として赴任した。夏休みはチリに赴き炭鉱で働いた。これがこの後、南アメリカとの長い付き合いの発端である。絶対的貧困、社会的政治的暴力、原住民や原住民との混血の人々の排除といったことがフランチェスコ神父の戦いとなった。 フランチェスコ神父は共産党をローマ法王よりも独断的!と見なした。彼の信念はびくとも揺るがない。「特権階級だけでなく、すべての人々に生きる権利がある。」ピノチェトが権力を握ったとき、フランチェスコ神父はメキシコに赴き、メキシコ政府を刺激する恐れはあったがチリやアルゼンチンからの政治難民受け入れに活動に専念した。1977年には逮捕され、こめかみにピストルを突きつけられて脅された。大司教はフランチェスコ神父をBarranca Coloradaという最も貧しい村に赴任させた。貧者の中で暮らすことを選択した男は、身を削るような作業にもかかわらず全く所得にならない コーヒーの搾取現場を目の当たりにした。フランシスコ神父は彼のアイデアと知識を使って方策を練った。1981年に彼は地域の農民をまとめ上げた。こうして議題はついに問題の核心に迫った。コーヒーの価格が安すぎる。「コヨーテ」と呼ばれる中間搾取業者や政府の代理人が農民たちを搾取している。生産者の利潤を増やすために収穫したコーヒーを先進国に直接販売することが解決策として浮かんだ。こうして従来ではキロ当たり40ペソでしか取引されていなかったものが135ペソで取引できるようになった。地方の権力者と結託した「コヨーテ」の反撃は凄まじく、暴力沙汰となった。しかし現在では彼が結成した協同組合UCIRIは素晴らしく機能している。この協同組合によりバス、学校、衛星とつないだインターネットなどが供与されることとなった。 フランシスコ神父は村人たちの生活に変革をもたらした。そしてこの地域だけに限らず、地球上で暮らす百数十万人の家族の生活を改善した。生活を改善することこそがフランチェスコ神父にとって重要なことなのである。フランシスコ神父は弱者を餌食にする超自由主義に対しては厳しく攻撃するが、このフェアトレードの創始者は、マルコス政権に反対する運動には興味を示さず、またメキシコのチアパス地区での原住民の怒りを代表する共産主義運動にもその目的が明確でなく建設的でないとしてこれらの住民運動を評価していない。「フランシスコ神父は地に足をしっかり据えた理想主義者だ。」とJean-Pierre Blanc氏は語る。「市場は存在する。市場は常に実在する。アリストテレスの時代から同様である。しかし規制のない市場は強者並びに富者のみを肥やす。」とFrans Van der Hoff氏は語る。この司祭には有名になったことで信者を増やそうとか伝道しようとする意図は全くない。「彼は人々へ愛を示すことにより自らの信仰を確認し、ただ人々にカトリックの教義を説く。ラテンアメリカやアフリカで活動している福音伝道師のように信者を増やそうという意図は全くない。彼はただ単に人々が自由に生活できるための手助けがしたいだけだ。」とJean-Pierre Blanc氏は語る。カトリックの教義についても同様である。祖国オランダにおいても少数派に属していた氏は他者に対して非常に敏感である。「カトリックはもうたくさん。キリスト教徒でありたい。」氏は聖者なのであろうか?「いや、彼にも欠点がある。」中小企業担当大臣Christian Jacobは皮肉っぽく語る。「神父さんはタバコを吸いすぎる!」
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| ■ シラク敗北、ヨーロッパ不安定に陥る 林 昌 宏 EU憲法はドイツ、イタリアなどの10カ国が既に批准手続きを完了したが、発効には25の全加盟国批准手続きが必要となっている。フランスやオランダでの否決が連鎖的に他国に波及する可能性もでてきた。 今回のフランス国民投票によるEU憲法批准否認の原因としていくつかの要因が考えられるが、まずフランス国民にとってヨーロッパという概念が非常に不明確であり、フランス市民がEUの将来に対して漠然とした不安を抱いている点が挙げられる。また右派、左派それぞれの中でもEU憲法批准について意見が別れ、従来の政治的枠組みが分裂状態であることも明らかになった。右派、左派の反対派に共通する傾向は、一般市民に加え、学者、研究者、学生といった知識階級がEU憲法批准反対に回ったという点である。 右派、左派を含め反対派の論拠を要約すればますます加速するグローバリゼーションに対してEUはフランス市民に対して十分な社会経済モデルを提示できていないという不満にある。すなわち公共セクターへの競争原理導入、EU域内での自由な人と商品とサービスの移動、フランス国境の消滅並びに域内国境の緩和、経済原理導入による労働市場の自由化といった新自由主義経済理論によるEU政策運営を拒絶したと言えよう。 こうしたフランスの投票結果に対し、新自由主義の旗振り役であるアメリカのウォールストリート・ジャーナルの社説では、フランスの官僚主導型福祉国家社会主義モデルは限界であり、金利政策などの小手先の改革では10%もの失業率を解消することはできない。現在、フランスは抜本的構造改革を必要としており、EU憲法批准失敗はこうした処方に逆行するものだと揶揄している。 しかしフランスでは、ドイツの例からも旧社会・共産主義国加入によるEU域内拡大及び新自由主義経済理論に基づいた政策運営はフランスの社会経済レベルを引き下げるであろうとの見方が優位であることが今回の国民投票により明らかになったと言えよう。 このようなフランスの政治経済の環境から以前はヨーロッパにおいても極左の活動と見なされていたフェアトレードを持続的発展の具体的政策としてフランス政府が取り上げるようになってきた。 2005年5月上旬にはシラク大統領がフェアトレードの創始者であるフランチェスコ神父を大統領官邸に招き、国際貿易のあり方について意見を交換した。またラファラン首相がフランスでのフェアトレード活動基準の法制化策定委員会を設置したことも注目される。 これら一連の動きは現政権の反対派封じ込めのパフォーマンスであり、本来の国際貿易のルールを変革するというフェアトレードの主旨を矮小化するものであるという不満の声も上がっているが、フランス市民の「もう1つの経済モデル」を模索する声を全く無視することができなくなっていることを物語っている。 |
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■ フランス外務省 フェアトレードへの取組み |
ヨハネスブルグ・サミット フランス政府の持続的発展へ向けた政策:フェアトレード フランス外務省の公式資料より フランス政府のタイプU政策 パートナー
概要 大まかな概略とアジェンダ21並びにミレニアム宣言との関連 このプロジェクトには2つの関連する目的がある。
このプロジェクトはフランスでのフェアトレード市場を増やすことと同時にアフリカ諸国でのフェアトレードに参加する生産者の数を増やすことにある。 フランス人の消費生活においてフェアトレードの割合を高めることに関して推進キャンペーンと監査を2つの軸として次に掲げる活動を実行していく。
フェアトレードに参加する生産者の数を増やすためにこのプロジェクトではFIDA(フィンランド系人道支援機関)、BM(世界銀行)、AFD(フランス経済開発委員会)などの諸機関をパートナーとして、また、これらの機関が既にいくつかの国々で行なっているプロジェクトと連携し、また、フランス非政府組織団体や現地の非政府組織団体と共同でフェアトレードの流通経路に選択された協同組合を取り込んでいく。その扱い品目としてはコーヒー、カカオ、マンゴ、米、コットン、beurre de kariteなどがあり、消費需要の調査(市場調査、輸入業者、加工業者、流通業者へのヒアリング調査)を行なった後、次に掲げる作業を実行していく。
このプロジェクトではフェアトレードに関与する主体やその活動を追跡評価することと、並びにこうした経験の蓄積を他のプロジェクトや他のパートナーとの活動の際に反映させることも視野に入れている。 アジェンダ21の目標との関連
期待される成果 プロジェクト実行予定スケジュール
Thomas Skagammar :61 rue Victor Hugo,93500 PANTIN
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フェアトレードについての概略
www.diplomatie.gouv.fr/actu/article.asp?art=35173 現況の国際貿易ルールの下では発展途上国よりも先進国に有利に働いている。経済の自由化推進により脆弱な経済環境を有する国々の市場も開放され、国際市場が不安定なおり、特に農産物などは、数社の多国籍企業による独占状態を作り出している。こうした巨大企業は概して小規模生産者を壊滅させることによって利潤を得ており、その間に入っている中間業者は小規模生産者に対して一方的条件(価格、購買条件、または製品に対する条件)を課している。こうした小規模生産者の労働条件は往々にして非人間的なものであり、また、環境的、社会的に悲惨な結果をもたらしている。 定義 「フェアトレードとは従来の国際貿易に対するもう1つのアプローチである。フェアトレードとは、阻害された、ないし不利な立場にある生産者に対して持続的発展を促すことを目的としたビジネス・パートナー関係の構築である。フェアトレードはより良いビジネス条件を模索すると同時に人々に問題意識を持ってもらうための啓蒙活動やキャンペーン活動を行ったりする。」 原則 フェアトレードは人権に関する普遍的宣言に基づいている「何人たりとも汝、または、その家族に対して汝の労働に対して公正で満足のいく報酬を受け取る権利をもち、人間の尊厳を損なうようなことがあってはならない。」1948年世界人権宣言23条の3項よりフェアトレードは先進国と発展途上国の様々な主体によるパートナーシップにより機能する。このパートナーシップは公正と尊厳に基づいている。
フェアトレードの組織は、生産者を構成し、生産者組合員の能力を強化していかなければならない。フェアトレード組織は、生産者の生産体制や製品が先進国市場参入の際の条件を満たすように生産者に対して市況、トレンド、消費者の要望、遵守すべき基準などに関する情報を提供していかなければならない。 当事者 生産者:フェアトレードの“存在理由” 輸入業者 先進国に在するビジネス主体で発展途上国の生産者組織と“公正なる”関係を締結し、彼らの製品を小売業者ないし加工業者に販売するものを指す。輸入業者は安い利ざや(2〜3%)を甘受し、輸入業者の株主についても配当を要求しないこと。輸入業者は多くの場合、生産者が現地にて従っている中間業者組織と直接的関係をもっており、輸入業者はフェアトレードの育成と枠組みの確立に協力する。 ラベル発行者 流通業者
消費者 問題点 フランス国家の関与 2003年フランス外務省はLa Plate-forme pour le Commerce Equitable(フェアトレードのためのプラットフォーム委員会)と協力して560万ユーロを投じて流通経路の発展支援プロジェクトを実施した。このプロジェクトは、いくつかの国で既に実施されているプロジェクトの支援や既に存在する流通経路を支援しながらフランスにおける市場拡大と流通経路の強化(大手流通業者、特別なネットワーク、従来の貿易)、新製品の投入、啓蒙活動、キャンペーン、発展途上国の生産者グループの市場経済への導入を目的としている。
2003年6月3日のフランス外務省プレス発表の要点より抜粋 フランス外務省の公式資料よりwww.diplomatie.gouv.fr/actual/declarations/pp/20030603.html フェアトレード 持続的発展週間の際、協力援助並びにフランス語圏の代表大使であるPierre-Andre Wiltzer氏は、フェアトレード推進に関するフランス政府の新しいプロジェクトを発表する予定である。このプログラムには500万ユーロ以上の予算が計上されており、フェアトレードの基本政策を通してフランスでのフェアトレード発展加速を促進するであろう。この計画には、コットンなど新たなフェアトレード製品の流通経路の創造と確立、市民へのフェアトレード啓蒙、小規模貿易の発展、消費者への信頼といったことが含まれている。 |
| ■フェアトレード・ラベルがヨットレースにあらわる! |
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フランス・ナント地区フェアトレード推進メンバーであるJean-Pierre Doussin氏がマックス・ハベラー・フランスの代表に選出された。Jean-Pierre Doussin氏のこれまでの経歴は疑いの余地もなくマックス・ハベラーのさらなる進展に貢献するであろう。Doussin氏は、長年にわたりDGCCRF(競争、消費、不正行為の弾圧の一般管理委員会)の技術アドバイザーとしてフランス政府代表を務め、また、食の安全規制委員会においてはヨーロッパ代表を兼任、次にナント大学法学部食糧課の教授となる。同時期には1980年より国連の食と農業に関する専門家としても活躍してきた。 どうしてフェアトレードに興味をもたれたのですか? まずは国連の食と農業に関する委員会の専門家として発展途上国で数々の任務を行っていくうちに啓蒙されました。この経験により耐え難い貧困が存在するということを深く感じました。DGCCRFでの活動を通してビジネス団体や消費世界との関わりが生まれました。一方では世界貿易機構(WTO)を研究することにより国際貿易が機能不全に陥っていることがわかりました。私がフェアトレードに出会ったのは大学の教員として参加したシンポジウムを通じてです。そのとき私は、これこそがシンプルで効率的な素晴らしい解決手段であるとの確信を持ちました。このとき以来、私の活動家としての信念は日増しに強まっております。 新しい代表としてどんなことをやりたいですか? マックス・ハベラーとは静かな革命です。マックス・ハベラーは、社会連帯運動に持続的な勝利をもたらすために世界経済のゲームのルールを利用する、または変革することができると思います。発展途上国の人々が常に我々の"自由な"システムの犠牲者として押しやられている不条理を正す必要があると思います。実際、貧困に喘ぐものが我々の食糧の一部を作っているという現実は恐ろしいことではありませんか? マックス・ハベラー・フランスの目的は何ですか? 組織としてのマックス・ハベラーの期は熟してきました。我々は社会的に認知されており、再認知されております。我々は関係諸団体並びにフェアトレードに取り組んでいる企業と連携し、持続的に変革していかなければならない。具体的には"市場"の最先端において啓蒙活動を行い、また、コミュニケーションを円滑にすることです。また、同時に我々は、疎外されている労働者や生産者の尊厳を回復するための専門知識と卓越した効率性を有していることを証明して行きます。当然、常に信頼できる組織であることを社会に対して強調し、特にフェアトレード・ラベル管理部門においてはなおさらです。 マックス・ハベラー・フランスは、前代表であるPhillipe Galinou氏に対して謝辞を述べたい。1996年以来、Galinou氏の卓越したビジョンと惜しみない努力は、マックス・ハベラー・フランスの大いなる発展に貢献した ▲TOP
2003年3月からスイスのマクドナルド全店139箇所においてコーヒーは、すべてフェアトレード商品となった。実際には、マクドナルドは、マックス・ハベラーのラベルが付いたアロマ社のコーヒーを販売供給している。 スイス・マクドナルド社がフェアトレード商品を扱うことによって、世間ではマックス・ハベラーの行動に疑問を持つ人々が現れ、数々の誤解が生じている。我々は誤解を正したい。 フランスのマックス・ハベラーは、 1991年に法人化している団体である。マックス・ハベラーは、発展途上国の生産者と恵まれない労働者が公正なる価格で国際市場において参入できるように彼らの発展の援助をすることを目的として活動している。この目的を達成するために、マックス・ハベラーは、FLO-International(Fairtrade Labelling Organizations International)という団体の中で同様な各国のフェアトレード団体と結託して“マックス・ハベラー”というフェアトレードラベル業務を行っている。 マックス・ハベラー自身が貿易業務を行うのではなく、マックス・ハベラーは、生産者と共に生産物ごとにフェアトレード基準を設定し、発展途上国の小規模生産者組合やそこで働く労働者を支援している。マックス・ハベラーは、フェアトレード基準を尊重する先進国の産業と生産者組織を結びつけ、また、さまざまな関係者を通じて基準遵守を監視している。そして生産者の生活向上のために生産者支援も行っている。 スイス・マックス・ハベラーは、マクドナルド社にラベル認定したわけでは決してなくマクドナルドで販売されているアロマ社の製品にラベル認定したのである。 1.マクドナルドに特別の計らいをしたのか? アロマ社とのマックス・ハベラーのライセンス契約は(マクドナルドではない)他社とのライセンス契約と全く同等なものである。契約条件と契約義務は、すべてFLOのフェアトレード基準に準じている。 ライセンス契約は、マックス・ハベラーのラベルを使用する条件を詳細に取り決め企業とマックス・ハベラーとの間で締結される。
フェアトレードの国際基準に準じて購買、生産、商品化等の細かな規則を尊重すればどんな企業でもマックス・ハベラーのラベルを使用できる。
2.マクドナルドには、フェアトレード商品の扱いを断ったのか?
特にフランスでは、マクドナルドは社会問題を生み出す多国籍企業の代表として一般に認知されていることをフランス・マックス・ハベラーでは、十分に認識している。マクドナルドについては、グローバリゼーションの悪しき影響、数多くの告発、従業員の貧弱な雇用条件問題、中国の子供に作らせているおまけのオモチャ、世界での食文化の破壊、等々が問題となっている。しかしながら我々は、スイスでのマクドナルドのフェアトレードの取り組みは、マクドナルドの供給政策に重要な変革の第1歩を踏み出したと考えている。 フランスではマックス・ハベラーとFLOであるように、各国ごとのフェアトレード推進団体の目的は、発展途上国の恵まれない生産者と労働者が、最大限、尊厳ある人間らしい生活を過ごせるために活動することである。 我々は、80万世帯の生産者と労働者を代表する40カ国の発展途上国にわたる320の生産者組織とそこで働く労働者と共闘している。フェアトレード運動を推進するため(最低価格保証により、例えば医療、教育、前払い制度、長期契約などの経済発展に必要な分野に重点的に投資する。)、FLOインターナショナルは、毎年、300から500の生産者や労働者がフェアトレード運動に参加したいとの申し出をうけているが、しかしながら残念なことにFLOインターナショナルは、先進国のフェアトレード商品に対する消費需要が弱いため、その申し出の90%が実現できないでいる。 フェアトレードは、隔離され搾取された生産者にとって共闘する(多くの生産者を代表している)ための唯一の手段である。そしてフェアトレードは、また、彼らの国の地方や国レベルの政府政策決定に重要なインパクトを与えている。また、大規模農園の労働者にとっては、自分たちの賃金上昇のみならず、自らの労働件や社会権の強化につながっている。 2.2. 世界貿易慣行を変革する 各国フェアトレード推進団体とFLOインターナショナルは、フェアトレードは2つの手法を用いて世界貿易の慣行を変革できると確信している。 まずは、経済的手法をもって変革することだ。実際に告発キャンペーンが、組織や組合によって展開され、一般消費者や市民団体によってフェアトレード商品の購買が加速すれば、国際貿易に従事している多国籍企業の企業イメージは悪化し市場占有率は低下を余儀なくされるであろう。そこで多国籍企業は、従来のやり方に再考を迫られる。各国フェアトレード推進団体とFLOインターナショナルは、多国籍企業内にもフェアトレードを発展させる必要性があると考える。 フェアトレード商品開発を多国籍企業に迫るハガキキャンペーンを展開するオックスファムのような他の非政府組織と共闘して多国籍企業に圧力をかけることは非常に現実的対応である。 フランス・マックス・ハベラー、他の各国フェアトレード推進団体、そしてFLOインターナショナルは、貿易が消費者の信頼に基づいて小規模生産者の利益も確保して行われるように、フェアトレードの基準設定、認定、管理運営を通して多国籍企業がこれまでの貿易慣行を変えた組織を打ち立てるように提案している。 2番目には、政治的手法による変革である。フェアトレードは、よりグローバル化された貿易が人間や環境にもたらす悪影響を埋め合わせる最善の手段である。マックス・ハベラーは、国際政治にフェアトレードという手法があることを認知させた。:ポルト・アレーグレの世界社会フォーラム、ダヴォスの世界経済フォーラム、ヨハネスブルグの継続性のある発展に関する世界サミット、1999年のシアトルWTO会議から今年の秋に行われたカンクンでの会議等である。マックス・ハベラーが参加している他の非政府組織においても同様の行動を行っている。こうしたロビー活動により、国際貿易が従うべきフェアトレードのモデルを推進していくことになる。 マックス・ハベラーのラベルは、国際貿易の慣行に影響を及ぼす具体的な手段である。その目的は、いつの日かフェアトレードが規範となることである。15年来の我々の活動は、発展途上国の生産者組合を支援することである。フェアトレードに従事する450以上の産業団体と300以上の利益追求団体から得た結果は、我々の行動の効率性を物語っている。同様に他の非政府組織や労働組合は、先進国の慣行を改善するために我々の行動を評価している。我々は今後ともお互いに補完しあって行動していくであろう。 企業が責任ある消費(公正、環境配慮、エコラベルまたはFSCラベル商品)に従事するとすれば、それは1歩前進であるが、それが企業の悪行を償う言い訳となってはならない。
市民の行動と消費者の警戒心が求められている。:これまでの結果に満足せず、今後も前進して行かなくてはならない。
■フランス首相が2003年公益キャンペーン大賞にマックスハベラー・フランスを選出
■カルフール社 フェアトレードについて語る
カルフール社では、生産者の財務状態に常に気を配っている。すなわち生産者自らの発展のために独立した財務状況を確立するために生産者に安定した収入を確保できる状態を最優先して作り上げることである。カレフール社では、自社ブランドのフェアトレードのほか、特にフランスやベルギーの店舗においてFLO認定のフェアトレード商品を扱っている。 カルフール社では、フェアトレードの現状に関して政府主導の作業委員会やフェアトレードのAFNOR(フランス独自基準委員会)基準の討議にも積極的に参加している。 “供給先との関係は双方にとって都合の良い関係で泣ければならない” カルフール社の基本政策より抜粋 ダノン・グループ社長Frank Riboud氏の視点 大手流通業者とブランド製品会社との交渉について 食品産業と大手流通企業が、対立していると世間では、思われているようですが、これは、誤解です。確かにビジネスとして厳しい交渉はありますが、こうした交渉は、全体の成長をもたらすために個々の能力を土台とした公平なる概念に基づいているわけです。カルフール社とダノン社では、職種は、異なりますが、消費者の満足を得るという共通の目的を持つ、世界のリーダーであります。ですからダノンとカルフールの関係は、単なる交渉という枠組みを大きく超えている。ダノンとしては、流通業者と多くの現場を共有しており、お互いにノウハウの交換を通じて消費者に対する供給の改善に努めている。 カルフール社とダノン社の社会的責任に基づいたパートナーシップからの視点 不安感が漂い、社会的指標も不明確である時代において“責任ある商業”という概念こそが将来の重要な争点となるであろう。こうした不安感が、常に我々の企業文化に影響を及ぼしている。現在では、責任ある商業という概念が社会全体に浸透してきており、より上流部門である農業、第1次産品、商品が消費者に届くまで、また消費者への情報といったことについてより留意することが、非常に重要になってきている。こうした作業は、いくつかの大きな課題を掲げて流通業者と一体となって取り組む必要がある。 カルフール社やダノン社のようなグループにとってグローバリゼーションにおける企業の役割カルフール社やダノン社だけが、責任感あるグローバリゼーションを推進していく中心的役割を果たすと考えるのは、思い上がりであり、適切ではない。しかし、地方の企業や生産者などにとって、我々は発展の源泉である。なぜなら我々は、基準、様式、価値観を地方にもたらし、それらを発展させているからだ。このためには、我々自身が地方の文化や慣習に対して適応していく努力を惜しんでいては、不可能である。我々の枠組を一方的に押し付けるだけでは十分とはいえない。こうした対応こそがグローバリゼーションの問題の根源である。お互いに手を差し伸べ、誰でも自分たちのアイデンティティーを守れる世の中にすることは可能である。 社会的・環境的責任に関してカルフール社に対するダノン社の期待 カルフール社のみならず、流通業界、産業界全体に対する私の期待は、非常に大きいものがある。ダノン社では、品質、安全、環境に対する取り組みを長年続けており、常にこうした取り組みの改善に努力しております。消費者との対話を積極的に行い、実際のリスクや予見できる危険についての理解を深め、また、正しい農業のあり方を推進するためにカルフール社とダノン社が若手農業従事者と共同で行っている“大地への対応”というプログラムにおいて農業の上流部門での作業を実践している。ダノン社の製品に用いられる原料が品質への不安、ごみの削減、こうした不安を解消するためには、本当の協力体制を築いてこそ一連の食品の流れ全体をさらに改善することができる。 |