2011年7月 5日 新しいFLO基準の枠組み施行 -生産者の発展をサポート
FLOが各国生産者などとともに取り組んできた国際フェアトレード基準の新しい枠組み作り(New Standards Framework)ですが、1年半以上のプロセスを経て、2011年7月1日、完成した新しい基準の枠組みが発表されました。
基準をより分かりやすくし、生産者それぞれの地域性に適応しやすくすることで、生産者自らで発展の道筋を描き実行していけるようにすることを目指しています。フェアトレードによってもたらされた利益によって、生産者は地域や組織発展のための優先分野を自らで選択することができるようになり、より持続可能な社会を築いていくことができます。
【主な改善点と背景】
①生産者基準
●生産者の自己決定の強化
新しい枠組みでは、基準が「中核(core)」と「発展(development)」の二つに分けられています。中核の基準は全て満たさなければいけませんが、発展の基準については、全体の総合平均で評価されます。つまり、全基準項目について均等に守っていくというよりは、生産者自らでどの分野に重点を置くかを選択・決定することができ、組織や地域発展のために一番適した方法を取ることができるようになります。また、生産者は、自分たちの組織の発展計画を立て自らでモニタリングし、プレミアムの使途や環境保全対策など活動を記録・報告していきます。
●より分かりやすくシンプルに
これまでの基準に比べ、より理解しやすいシンプルな表現に書き換えられています。ペーパーワークを少なくし、事務作業に係るコストや生産者への負担を減らしています。
●枠組みの改善
これまでの基準を以下の4つの章立てに整理し直して組み立てられました。それにより、フェアトレード以外の他の社会的・環境的な認証制度などと比較しやすくなりました。「ビジネスと発展」には、フェアトレード・プレミアムや発展計画など、他の制度にはないフェアトレードに特徴的な要素を網羅しています。
1.全体要件(General Requirements)
2.取引(Trade)
3.生産(Production)
4.ビジネスと発展(Business and Development)
②環境基準
これまでの環境基準は専門用語が多く、生産者にとっては理解が難しく、厳しい基準をどのように達成していけばいいのか具体的なガイダンスが欠けていました。改定された基準は、以前よりもずっと理解しやすく、どんなアクションを取るべきかが明確になりました。人々の健康・安全を第一優先と位置付け、主に以下の点が強化されました。
●農薬や危険な薬品を取り扱う生産者・労働者の健康・安全対策の強化(防護服の支給や管理の徹底など)
●遺伝子組み換え作物(GMOs)の禁止
●生物多様性の保全と向上
●水資源の持続可能な利用
●使用禁止農薬・薬品リストの改定(国際機関や欧州など政府機関が定めるガイドラインをベースに改定)
③取引基準
既存の基準を上記①生産者基準で述べた新しい枠組みと同じ4つの章立てに整理し直して組み立てられました。内容的な変更点としては、ラベル使用に関する基準と複合原材料製品認証基準が盛り込まれた点です。
④産品基準
過去20年の間で、徐々にさまざまな産品にフェアトレード基準が設定されてきたため、例えば「バナナ」は「果物」カテゴリーからは独立した産品基準が設定されていたり、ほかにも果物関連では「ドライフルーツ」や「果汁」もそれぞれ単独の産品基準に区分されてきました。今回の基準改定では、これまでの産品区分を見直し、国際的な産品分類に沿ったより論理的なカテゴリー分けに整理されました。これにより、今後はよりスピーディーに新たな産品基準を追加設定していくことが可能になります。
【施行日】
●2011年7月1日~
●旧基準に基づいて認証を受けている生産者・トレーダーには移行期間を設ける(期間は組織の種類によって異なる)
■新しい基準の枠組みについての詳細はFLOのウェブサイトへ(英文)
http://www.fairtrade.net/single_view1.0.html?&cHash=4f6037645a&tx_ttnews[tt_news]=204
■国際フェアトレード基準のダウンロードはこちら(英文)
http://www.fairtrade.net/generic_standards.0.html
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